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もくじ

1. 平安伸銅工業の歴史 
2. TENTについて
3. 老舗メーカーとデザイナーの出会い
4. アイデア出しとネーミング
5. 改善とイノベーションとの違い  
6. オワコンから広がる可能性
7. モノを持たへん時代に、何作る? 

2. TENTについて

岩崎さん このような会社さんが、TENTと出会って、このプロジェクトが立ち上がっていくわけなんですけれども、次は、TENTがいったいどんなユニット、デザイナーなのかを教えていただけますでしょうか

TENT青木 はい、TENTという名前で2人で会社をやっています。TENTという名前について、その理由をよく聞かれるので考えたんですけど、高層ビルのような固定された強さじゃなくて、テントのような自由で風通しの良い強さ、というのを目指してつけた会社名になっています。 その会社のメンバーは、2人のおじさんです。

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僕は写真左側の、青木なんですけど、学校を卒業後、オリンパスに入って医療機器やカメラ、ICレコーダーなんかのプロダクトデザインを担当した後、SONYに入ってPC周辺機器のプロダクトデザインを担当。思うところあって退社して、そのあと1年くらいフラフラしていました。

TENT治田(ハルタ) 僕は大学を出て、最初にプロダクトデザインの事務所に入りまして、5、6年ほど修行させていただいて。そのあと雑貨メーカーに務めたあと、フリーのプロダクトデザイナーとして9年くらい活動していました。

それで、当時オリンパスのインハウスデザイナーだった青木から、外部デザイナーとして仕事を依頼されたのがはじまりになります。そこから、青木がSONYに転職してからも、退職してフラフラしていた時期も、ちょくちょく事務所に遊びに来てくれるようになり、流れで一緒に仕事をするようになりました。

岩崎さん 九つ歳が離れているんですよね。このペアルック感は、、、

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TENT青木 結成後6年ぐらい経つんですけど、最初はもっと違ったんですけど、だんだん、だんだん、似てきてしまったんです。

TENT治田 僕はもともとメガネをかけていなかったし。

岩崎さん 仲よさそうだなあと拝見しておりますけど。
さて、そんなTENTですが

TENT青木 はい。説明しますね。 
TENT ってプロダクトデザインの事務所なんですけど、世の中の多くのプロダクトデザインの会社って、いろんな会社さんから「デザインを考えて欲しい」って依頼をうけて考えるという業態なんですね。この資料ではデザイン受託って言っているもので。

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そして提案製品っていうのは、僕たちが思いついちゃったものをメーカーに持ち込んで「一緒に作りませんか?」っていうやり方ですね、これもやっています。

それで、僕たちはさらにもう1つ柱がありまして。自社商品を自分たちで考えて、工場探して、投資して、在庫かかえて、販路開拓して、広報的なこともやって売っていくというのを、単位としては小規模ではあるんですけど、やっています。

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なんで受託だけやってればいいのに、自社までやってるの?ってよく言われるんですけど、これには思いがあって。

プロダクトデザインっていうと、形状とか、格好良いものを考えるっていうことはもちろんですが、その上で構造とか材料とか「どうやって作るか」に関してのプロなんです。

でも僕たちはそれだけじゃ飽き足らなくなっちゃって。そもそも何を作るかを考えたくなっちゃいました。

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さらに、作ったものをどう売るのかっていうのを、伝え方含めて全部やりたくなっちゃったんです。それを実験したくて。自社商品をはじめているということがあります。

それで、自社商品で経験していることを活かしてクライアントワークをいくつかやっていくうちに、今回の平安伸銅さんと出会って。

何をつくって、どう売るかまで、一緒に考えようよっていうことではじまったのが、ドローアラインというプロジェクトになっております。

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岩崎さん
 この両者が、どのように出会ってコンセプトができて、製品化まで至ったかということで、出会いのところをまずはお聞かせいただけますか


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