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6.オワコンから広がる可能性

岩崎さん 
ここまでが、これまでの話だと思うのですけど、これから、このブランドは、そして会社はどうなっていくのか。話せる範囲でお伺いできますか。


香予子さん TENTさんと出会う前は、突っ張り棒ってオワコン(一時は栄えていたが現在では見捨てられてしまったこと)だと思ってたんです。コストもこれ以上は下げられない、売り先も、もう決まっている。 じゃあこれ以外のことをやらんといきていかれへんわって思ってたんですけど。

TENTさんのおかげで、突っ張り棒を生かしながら、別の道を探って行くっていう、そういう道をいただいたんですね。電気をやったりとか、インテリアショップに売って行くものができていったり。



私たちは最初、突っ張り棒じゃないものを作ることによって殻を破ろうとしていたんですけど、そうじゃなくて、突っ張り棒を軸にやっていくからこそ、その殻をやぶれるという。そんなきっかけをいただいているというか、転換点に立たせていただいているという気がします。

なので、これからは、もちろんまずは突っ張り棒を軸に、付属するものをつくっていくっていうのを目指していきますし、そこから先に、みなさんの暮らしに必要とされているものを、突っ張り棒以外にも作れるようになっていきたいなあと考えています。


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岩崎さん 青木さんはどうですか


TENT青木 この商品が出てから、お客さんやバイヤーさんに言われて、それで気づかされるみたいなことが沢山あったんです。 
 「これだけあれば、もう家具はいらない」という意見であったり。

極端な意見ではあるんですが、そんな様々な意見を聞くうちに、実は世の中の人はこういう「軽やかな暮らし」っていうのを潜在的に求めていたんだっていうことに気づかされたんですね。

じゃあそれに対して、できることだったら何やってもいいんじゃないの?って思いました。ここから起点に、突っ張り棒に限らず、そういう暮らしを提供していくブランドに、会社になっていけるんだなってことを、外からの評判をみて、気づいていきました。

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もう1つは、突っ張り棒っていうものが、日本にしかない文化みたいで。そういうものってガラパゴスって言われたり、よくないものとされがちですよね。

でも実はドローアラインを海外の展示会に持って行くと「ジーニアス!」って評価をうけるんですよね。見た目だけでなく、この「突っ張る」という機構に驚きがあるそうなんです。日本独自のこの道具を、誇りに思って外に出していいんだ!って思っていて。

香予子さん そうですね。突っ張り棒で世界征服というのも企んでおります!



岩崎さん 今見えているのは、ごく一部ということですね。

香予子さん そういうふうに、未来があるということを見せてくれたのが、このドローアラインというのは私たちにとって、大きな。スタート地点に立てたってことが、7年の中での大きな変化だったと思います。

岩崎さん では最後の質問に入りますね。


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